屋根の断熱方法(一例)

屋根断熱

1層外張り

  • たる木を軒先で切り、板状気密材を施行し継目を気密テープで目張りします。
  • 壁の板状気密材が施行されていない場合は、屋根外周部に幅200mm以上の住宅用防湿フィルムを、壁に100mm以上垂らす形で先張します。(写真a、b)
  • 押出法ポリスチレンフォーム断熱材を板状気密材上面に隙間が生じないように釘で仮留めしながら敷設します。(必要に応じて、ケラパ構成用の下地垂木を設けます。)
  • 押出方ポリスチレンフォーム断熱材の上面に、通気たる木を施行します。
  • 通気たる木の上面に、野地板を施行し通常の屋根面を構成します。
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垂木が断熱材を貫通する場合

  • 壁の断熱材の天端は、たる木部分を欠きこんで施工します。
  • 垂木及び野地板と壁断熱材の取り合い部は現場発泡ウレタンフォーム等で措置します。
  • 室内側についても同様の措置をして気密性を確保します。
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2層外張り

  • 板状気密材の施工、目地及び外周の気密措置までは屋根外張断熱と同様です。
  • 断熱材と同厚みの下地垂木を桁行方向に@455で施工し、その間に断熱材を施行します。
  • 断熱厚み+30mm程度の通気垂木を梁間方向に@455で施工し、その間に断熱材を施行します。
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桁上断熱

  • 合板等の板状気密材を施行するために、軒桁の上面と小屋梁の上面を揃え、作業の安全性等を考慮して適宣受材を設置します。
  • 小屋梁の上面に板状気密材を施行し、継ぎ目を気密テープで目張りするか、住宅用防湿気密フィルムを連続施工します。小屋束との取り合いは気密テープで措置します。
  • 妻壁が有る場合は、妻壁に押出法ポリスチレンフォーム断熱材を施行するか受材を施行して外面が合うようにします。
  • 小屋裏の防露・排熱のため、小屋裏換気口を設けます。
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バルコニー

梁上に外張断熱するのが普通ですが、躯体厚生への影響が少ない梁間断熱とする場合もあります。

  1. 放水層立上り部は、雨仕舞のため通気層を取らない納まりとなっているので、防露対策として押出法ポリスチレンフォーム断熱材の室内側に防湿フィルム(JIS A 6630住宅用プラスチック系防湿フィルム等)を施工します。
  2. 図bの梁間断熱とする場合は、充填断熱となるので断熱厚みに留意ください。
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バスユニット部

桁上断熱若しくは屋根断熱とします。桁上断熱は施工手順上の制限がある一方、屋根断熱は通気層上部を塞ぐため防露対策が必要になります。1~2地域では防露の観点から桁上断熱とします。

  • 桁上断熱とする場合は、合板等の板状気密材を施行するために、軒桁の上面と小屋梁の上面を揃え、作業の安全性等を考慮して適宣受材を設置します。
  • 桁上断熱は下屋の垂木施行前に、桁上面及び下屋 壁面の気密断熱施行を実施する等施工手順に留意が必要です。
  • たる木を軒先で切り、板状気密材を施行し継目をテープなどで目張りします。
  • 図b屋根断熱(3~8地域)とする場合、断熱材の室内側面に住宅用防湿フィルムを施行するなど防湿措置を行います。
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